木の家の耐久性とは?寿命と法定耐用年数の違いや長持ちさせる秘訣を解説
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木の家は、その温もりや自然素材ならではの心地よさから、多くの人に愛されています。
しかし、「木造住宅は他の構造に比べて寿命が短いのでは?」といった耐久性への疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
実際に、建物の「法定耐用年数」と、人が住み続けられる「実際の寿命」は異なるものです。
今回は、木の家の耐久性について、その実態や、長く住み続けるために知っておきたいポイントを解説します。
木の家の耐久性は実際どのくらい持つのか
法定耐用年数と寿命は別物
木造住宅に「法定耐用年数」という言葉がありますが、これは税法上の減価償却計算のために定められた期間であり、建物の実際の寿命を示すものではありません。
例えば、木造住宅の法定耐用年数は22年とされていますが、これはあくまで会計上の基準であり、22年が経過したからといってすぐに住めなくなるわけではないのです。
実際の木造住宅の寿命は、法定耐用年数とは大きく異なり、適切な管理のもとでは100年以上住み続けることも十分に可能です。
適切な管理で百年以上も可能
木材そのものは、適切な環境下であれば非常に長い耐久性を持っています。
法隆寺の五重塔のように、1000年以上前に建てられた木造建築物が現存していることが、その証と言えるでしょう。
現代の木造住宅においても、良質な木材を選び、無垢材を適切に使用し、シロアリや腐朽菌対策を施し、さらに定期的なメンテナンスを行うことで、百年以上の寿命を持つ家は珍しくありません。
国土交通省の基準でも、劣化対策等級3の住宅であれば75年~90年、長期優良住宅であれば100年を超える期待耐用年数が示されています。

木の家が短命と言われる理由
過去の建築基準や断熱性能
木造住宅が短命であるというイメージが持たれる一因として、過去の建築基準や断熱性能の状況が挙げられます。
かつては、現代ほど断熱性や耐震性が重視されていなかったため、冬の寒さや地震への不安から、建て替えを選択するケースがありました。
また、断熱材の施工方法が未熟だった時代には、内部結露を招き、構造材が腐朽してしまった住宅も存在したため、本来の寿命よりも短くなってしまうこともありました。
ライフスタイルの変化への対応
住宅は、家族の成長や年齢とともに変化するライフスタイルに合わせて、その在り方を変えていく必要があります。
例えば、子供の独立、高齢化によるバリアフリー化の必要性など、暮らしの変化に対応しにくい間取りの家は、リフォームが難しく、結果的に住み替えや建て替えの要因となることがあります。
将来的な間取り変更を見越した柔軟な設計でない場合、物理的にはまだ住める家であっても、暮らしやすさを求めて手放されることも少なくありません。
適切なメンテナンス不足
木造住宅の寿命を最大限に延ばすためには、日頃からのこまめな掃除や、定期的な専門家によるメンテナンスが不可欠です。
水回りのチェック、雨樋の詰まり確認、外壁のひび割れ点検など、日常的なお手入れに加えて、専門家による定期的な点検を受けることで、建物の劣化を早期に発見し、大規模な修繕を防ぐことができます。
メンテナンスが不足すると、建物の寿命は当然ながら短くなってしまいます。

まとめ
木の家の耐久性は、法定耐用年数という数字だけでは測れないほど高いポテンシャルを持っています。
木材自体の長寿命性や、適切な管理・メンテナンスを行うことで、100年以上にわたって住み続けることも不可能ではありません。
過去の建築基準や断熱性能の低さ、ライフスタイルの変化への対応不足、そしてメンテナンス不足などが、木の家が短命というイメージに繋がってきた要因と考えられます。
しかし、これらは適切な家づくりと、住み始めてからの意識次第で克服できるものです。
木の家の持つ本来の耐久性を理解し、長く大切に住み続けるための知識を持つことが重要です。