2025.04.30

機能的かつミニマムでありながら、木の温もりと香りに安らぐ家

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青森県弘前市・Sさん宅 |夫婦50代・40代

玄関ホールとLDKの間には、掃除機などの収納スペースがある。扉は圧迫感のないすりガラス入りに

黒く塗装したシックなスギ板の外観が、まさに「木の家」そのものであるSさん宅。レッドシダーの玄関ドアを開けると、家の中からふわりと木の香りが漂ってきます。床はすべて厚さ30㎜のスギ材で、冷たくなく硬すぎないので、足に負担のない歩き心地。ワックスがけの必要はなく、傷も目立ちにくいです。

オープンながらも独立された空間となっているキッチン。作業スペースも広く、冷蔵庫はリビング側から見えないよう目隠しされている

モノトーンのシステムキッチンは奥さんのリクエスト。木の床と白壁の室内のアクセントになっている

南向きに大きな開口部のあるリビング・ダイニング。高断熱仕様と熱交換換気システムの活用で、18帖用のエアコン1台で家中の温度を十分コントロールできる

Sさん宅は、22坪のコンパクトな平屋。ドアの数を最小限に抑えた一つながりの空間を、暖気や冷気がくまなく対流・循環します。24時間熱交換換気システムに加え、紙クロス「オガファーザー」に吸湿・放散機能のある天然塗料「デュブロン」を施した壁も相まって、室内の空気は外よりも清々しく感じます。

モールテックスの腰壁を設けたオープンな洗面・化粧スペース。この裏に水まわりが集約されている

モノトーンで大人な雰囲気に仕上げた洗面スペース

家事が楽にできるよう広く取ったユーティリティの床も無垢材。裸足で歩くのが心地よい空間

収納スペースを十分に確保したトイレも同じくモノトーンで

「Sさん宅の場合、ウッドデッキとカーポートを希望されておりましたが、冬季は積雪でウッドデッキと掃き出し窓が使えなくなる点に加え、先々必要になる手間やメンテナンスの費用も踏まえて考え、大きなFIX窓で採光を取るガレージ付きのプランを提案しました」と、代表の髙山さん。

夫婦それぞれの寝室にはオープンクローゼットを造作

雪国ならではの備えのため、シューズクロークやガレージ内の倉庫に十分なスペースを割く反面、リビング、寝室、洗面、トイレ、ユーティリティなどの収納スペースはオープンでコンパクト

玄関から物置へは一直線。季節問わず、楽に行き来できる。玄関ドアの前の段差にはステップを設置予定

ガレージには、ご夫妻の愛車3台が並ぶ予定。ご夫妻で同じ車種に乗っており、ご主人はセカンドカーまで同じ車種です。そこまで愛する車を停めるなら、と髙山さんが提案したコレクションケースのようなガレージが、Sさん宅の顔になりそうです。

黒の木の外壁が重厚感のある外観。ガレージの天井にはセンサー式のダウンライトを設置している。玄関前に設置された物置は、通りからの人目を遮る役割を果たす。インターフォンと郵便受けを物置に併設